ハンマースホイ展と2回目の大琳派展に行って来ました。 私も正直ハンマースホイは良く知っていませんでした。今回は日経新聞で展覧会紹介があり、「ああ、あの絵」という程度でした。今回行ってハンマースホイを再認識し好きになりました。 「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」 -- 国立西洋美術館 -- 2008年9月30日(火)~12月7日(日) 09:30~17:30(金曜日は~20:00) 休館:月曜日(月曜日祝日の場合は火曜日) -- 当日 大人1,500円、大学1,100円、高校生700円、中学以下無料 -- 概要 国立西洋美術館と英国RAAとの共同による過去最大規模のハンマースホイ回顧展 本展は、2008年6月28日から9月7日まで先行してロンドンのロイヤル・アカデミー・ オブ・アーツ(RAA)で開催された。 ■ 展覧会 ハンマースホイの何枚かの絵は雑誌・美術館訪問などで知っていたが本格的に鑑賞するのは初めて。派手な作品ではないので人気が気になったが会場は程々の入りではないかと思う。平日ということもあったが、老若とわず女性が圧倒的に多く女性に共感を呼んでいる作家というのが良く分かる。 (公式WEBより:http://www.shizukanaheya.com/top.html) 19世紀デンマークを代表する画家ヴィルヘルム・ハンマースホイは、1864年コペンハーゲンに生まれ、同市の美術アカデミーで学んだ後、仲間と分離派を設立し、アカデミーを中心とする美術界とは一線を画して活動する革新的な画家として知られていました。生前、ヨーロッパで高い評価を受けた人物です。しかし没後は、急速にその名は忘れ去られていきました。本展では、センセーショナルな話題となったデビュー作から、謎めいた室内画や女性の後ろ姿の肖像など、日本初公開となる作品を一堂にご紹介。ハンマースホイの謎と魅力に迫ります。日本の展覧会史上、重要なものとして記憶されることは間違いないでしょう。 ■ 画家について (公式WEBより:http://www.shizukanaheya.com/top.html) 19世紀末デンマークを代表する画家ヴィルヘルム・ハンマースホイ(1864-1916)は、コペンハーゲン美術アカデミーで学んだ後、「自由展」と呼ばれる分離派に参加、アカデミーとは一線を画する活動によって生前にヨーロッパで高い評価を得ました。 没後、彼の名前は急速に忘れ去られましたが、1997-98年にコペンハーゲンのオードロプゴー美術館長アネ=ビアギデ・フォンスマークが監修したオルセー美術館(パリ)とグッゲンハイム美術館(ニューヨーク)での回顧展によって再び脚光を浴びるようになります。17世紀オランダ絵画に強い影響を受けたハンマースホイの作風は、フェルメールを思わせる静謐で古典的な室内表現を特徴とし、自国のデンマークはもとより、ドイツやフランス、イタリアにおいても高い評価を得ていました。オランダ風の写実主義で表わされたハンマースホイの住居ストランゲーゼ30番地のアパートを舞台に、妻のイーダは顔を鑑賞者に向けることなく、その後姿が繰り返し描かれました。 ■ 図録 図録の表紙はポスターとは異なり、「ストランゲーゼ」の家であった。図版の色合いは実際より暗くおとなしく感じたのは実物はサイズがあった為印象が異なるのかもしれない。 ■ 展示 6つのテーマで展示されている。 I ある芸術館尾誕生 初期の作品。風景画や女性の後姿など繰り返し出てくるモチーフが既にあることが分かる。 「農家」:壁の色合いや風合いが良い 「後姿の女性像」:既に... II 建築と風景 コペンハーゲンやロンドンの建築画。 「クレスチャンスボー宮殿、晩秋」:叙情的で、一番好きな建築画かもしれない。晩秋の物静かな情景だ。 「ロンドン モンタギュー・ストリート」:これも好き。 「ライアの風景」:このような彩りのある作品はこういう郊外の情景だけ。 III 肖像 ハンマースホイは、家族や友人の肖像画をよく描きました。注文による肖像画は少なく、ほとんどが自分のまわりにいる人たちでした。このセクションで最も注目に値するのは、緑がかった顔で描かれた妻イーダの肖像(オーフース美術館)でしょう。 「休憩」:見る人を拒否しながら、多くのことを想像させてしまう後姿のイーダ。 「イーダ・ハンマースホイの肖像」イーダの最後の、そして正面からの肖像。疲れきったような表情は何を言いたいのだろうか。 IV 人のいる室内 「室内 フレズレクスペア・アリ」結婚前に住んでいた実家の居間。後ろ向きのイーダが右側に配置されている。 「室内 ストランゲーゼ30番地」住居の食堂。イーダが前向きで明るい感じが珍しい作品。ほっとする。 「室内 ストランゲーゼ30番地」奇妙さで有名な作品。右のピアノの後方の足がないこと、中心のテーブルの足の影、イーダの足の様子など。 「背を向けた若い女性のいる室内」展覧会ポスターにもなっている有名な作品。左のウェッジウッドのパンチボールは実在する。 V 誰もいない室内 ハンマースホイはイーダがいる作品と無い作品で同じ室内を多数描いた。また、窓からの光を意識していたことは明らかで作品のモチーフでも陽光が差し込む時間が選ばれている。 「居間にさす陽光III」 VI 同時代のデンマーク美術 省略。 ■ 感想 静かな作品が並んでいる。情景に気持ちが落ち着き安らぐが、同時に想像力を掻き立てられる。女性が多かったのは平日ということだけではないと思う。 光の加減や抑えた色使い、境界のぼかしなど誰にも真似ができないハンマースホイの系譜を堪能できた。 [美術鑑賞2008]
by AT_fushigi
| 2008-12-20 14:07
| 美術鑑賞・博物館
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by AT_fushigi
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