タイ出張2011年04月-週末旅行(I)-アユタヤ(3)-ワット・マハタート

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世界遺産アユタヤを有名にしたワット・マハタート(Wat Mahathat, or Wat Phra Mahathat)です。

「マハタート」は仏舎利塔のことで、仏舎利(釈迦の遺骨)を納める仏塔です。なので、タイ各地にマハタートを含む名称の寺院が存在します。

「アユタヤ王朝年代記」によれば1374年のパグワ王(Khun Luang Pha-Ngua)(ボロム・ラチャシラット1世、Phra Borom Rajathirat I)が建立を開始し、ラーメスアン(Ramesuan)王の治世(1388-1395)に完成したとあるそうです。
この寺院は王宮の東に建立され、王の寺院でもっとも神聖な場所であり、王朝最高位の僧がおられたそうです。
この後、中央の仏塔はソンタム(Songtham)王の時代(1611-1628)に土台から崩れ、プラサートトン(Prasat Thong)王(1629-1656)によって修復されたとのことです。この修復のときに塔の高さを44mから50mにしたそうです。
1767年ビルマによりアユタヤが陥落した際破壊され、廃墟として残されました。1951年から政府の基金によるアユタヤの修復の一環でこの寺院も修復されました。その際、1956年にタイ芸術局が調査した貴重な宝飾品を発掘し、チャオ・サーム・プラヤー博物館で展示されているそうです。

閑話休題

さて、駐車場から遺跡に向かう途中にチケット売り場があります。外国人50バーツとあります。タイ人はタダなのでしょうね。
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そのまま進むと西部劇に出てくるようなテラス状の山の形をした遺物が現れました。これがチェディー・マハタート(Chedi Mahathat)です。手前の壁は神聖な場所を囲む回廊の遺構です。
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比較的きれいに修復されたチェディーをバックに、仏像(近年の修復時に置かれたもの)を置いた建物の遺構がありました。
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その側に、禁止事項を書いた看板がありました。この看板は遺跡の各所においてありました。「頭のない仏像の上に、自分の頭を置いて写真を撮るようなことをしないでください」とあります。また、そばにいたガイドさんから、写真を撮るときは仏像の頭あるいは頭があった位置よりカメラを低くするようにとの注意がありました。これでトラブルになることがあるそうです。
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ガイドさんが自由行動ですと。その側に、人だかりです。
菩提樹が長い時間をかけて取り込んでいった砂岩でできた仏像の頭です。この仏頭の写真は世界中に衝撃を与えたと聞いています。そしてアユタヤを有名にしました。ここでも、ガイドさんがカメラは低くといいます。やっと両手で抱えられるくらいの仏頭(7-80cm)が膝くらいの位置に置いてあるので座ってカメラを構えました。お顔が印象的です。寂しさを含んだ穏やかな表情です。
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その側の階段を数段登ると方形の建物の遺構に上がります。僧院の一部ですが窓のある壁が修復されていました。
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また、チェディを後ろに頭の無い仏像が置いてありました。この建物はチェディーの東に位置し、礼拝堂か本堂でしょう。
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この遺跡の往時の仏像はすべて頭や胴体が切り取られています(頭がある仏像は近年設置されたものです)。ビルマ王軍が切り取り持って帰ったり、盗難にあったということです。ガイドさんは仏像の上半身に金箔が貼られていたためビルマ王軍が持って帰ったといっていました。また、黄金製の仏像が見つからなかったのでそれを探すために頭を切り取ったとの説もあるそうです。その黄金製の仏像は発掘され博物館にあるといっていました。
いずれにしろ、頭の無い仏像は異様です。悲しいそして激しい抗争の歴史を感じます。

四角く囲む回廊の中に入ります。
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高さ50mあったというチェディー・マハタートです。
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左右には中型の尖っているチェディーやベル状の屋根のプラーンが囲んでいます。チェディーが仏舎利塔なのに対し、プラーンはインドに占領されていたクメール王朝で建てられていたヒンドゥー教の神を祭った祠堂が基だそうです。アユタヤに伝わり、アユタヤでは神聖な王の祠堂として建てられたそうです。アユタヤでは、クメールの物に比べ、ベル状の部分がより滑らかだそうです。
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周りの回廊には仏像がずらり並べられますが、ここの仏像も全て頭や胴体が切り取られています。悲しい景色です。
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回廊を西側に抜けます。
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回廊に近接して入り口のある壁が修復された遺構に入ります。これも礼拝堂か本堂ですが、広いので本堂かもしれません。柱が残されています。
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ここから塀を出て、回廊の南を西から東にガイドさんの待つ元の場所に戻ります。回廊の外からチェディーが見えます。
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頭の無い仏像がずらり並んでいたのは私にとって衝撃的でした。仏教徒のビルマとタイですが仏像の頭を切り取られてタイの人はどう感じているのか心配でしたが、王国の首都がバンコクに移り歴史上の出来事としてしかおもっていないと言っていました。

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by AT_fushigi | 2011-06-02 18:23 | 出張・旅行 | Trackback | Comments(2)
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Commented by ち~坊 at 2011-06-03 15:48 x
一連のアユタヤ旅行記、懐かしく拝見しています。
私が行ったのは6年前になりますが、ツアーだったせいか印象が薄いのです。
でもATさんのお写真を見、思い出がよみがえってきました。
暑いのは苦手なので、乾季の涼しい時に個人旅行で再訪したくなりました。
Commented by AT_fushigi at 2011-06-03 23:21
ち~坊さま
コメントありがとうございました。
アユタヤには急に行くことにしたのであまり調査ができませんでした。私もツアーで行ったのですがお寺の構造とアユタヤの歴史に非常に興味を持ちました。特に、ビルマとの戦争の傷跡が生々しく残っている遺跡に衝撃を受けました。
ツアーはガイドさんの変な日本語も無駄が無く、自由に廻れたので結構密度が高かったです。一箇所当たり45分くらいで3時間あまり、暑い中でこれが限界だったかもしれません。
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