明日からの出張の資料つくりに大忙しです。急に決まったので時間勝負になりました。 さて先週国立新美術館のフェルメールの鑑賞の後、徒歩5分の東京ミッドタウンにあるサントリー美術館で「鳥獣戯画」を鑑賞してきました。 副題「国宝『鳥獣人物戯画絵巻』の全貌」から「鳥獣人物戯画 」が正しい名前のようです。京都の栂尾山高山寺所蔵の絵巻物です。今回甲・乙・丙・丁の全巻が展示されるということで話題を集めています。(ちなみに高山寺はユネスコ「世界文化遺産」に登録されています。) 鳥獣戯画がやってきた! 開催場所:サントリー美術館 開催日時:2007年11月3日-12月16日 入場料:一般1300円 ところが1回で全部見られるわけではないのです。前期:11月3日~11月26日と後期:11月28日~12月16日に分けてそれぞれ各巻ともに前半部分と後半部分を分けて展示です。巻物が長すぎて一回では展示できないというわけでしょう。 前期は時間が見つからなかったので行けませんでした。まあ、後半部分に蛙と兎の相撲や猿の法会など知っている場面が多かったのでこれで今回は我慢です。 不思議なのは本物(後半)の上に写真が展示されているのですがそれが本物と同じもの(後半)。普通なら本物が展示できない前半にすると思うのですが。 「鳥獣戯画」とは、平安時代末期から鎌倉時代前期にかけて鳥羽僧正覚猷が描いたと言われる絵巻物で、日本最古の漫画だと言われています。 よく知られている猿・兎・蛙などを擬人化してユーモラスに書かれた部分は甲巻にあります。実は甲・乙・丙・丁と筆使いや構図の丁寧さなどが落ちていっているように思いました。つまり、教科書に載っている甲巻の部分は四巻でも優秀な部分といえます。 甲巻は切り貼りの後があり、その部分に「高山寺」と朱印が押されています(写真)。実際、現存の甲巻は幾度もの改変を経たと考えられ、場面の入れ替わりや、逸失があります。解説によると、巻物なので染みが繰り返し現れるので特定の染みから順番を戻すことはできるが染みが改変後かもしれないので正しい判定には使えないそうです。また、現存とは順序が異なる写本が存在していますがこれも同様です。 蛙の相撲など本物を見るとその筆使い、和紙の表情などが見え、当時の息使いが聞こえそうです。 エコバッグに入ったガイドブックは2300円で全巻が載っています。 この日は夕方から打ち合わせがあり、4階の四巻をじっくり見ていたら時間がなくなり3階の展示は省略せざるを得ませんでした。 [美術鑑賞目次]
by AT_fushigi
| 2007-12-02 13:43
| 美術鑑賞・博物館
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Comments(2)
美術館、私も大好きです。最近は、海外に行く機会もすっかり減ってしまっていますが、日本で美術鑑賞などしてみたいと思います。ATさんのブログは大変参考になりますので、楽しみです。
お仕事大変そうですが、健康管理には十分気をつけてください。
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AT_fushigi at 2007-12-03 00:10
SHIZAさま
来訪ありがとうございます。SHIZAさんの経験には程遠いですが楽しいブログにしていきたいと思っています。ごひいきお願いします。 PS:SHIZAさんのメルマガ楽しみにしています。
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by AT_fushigi
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