雨が続き寒い夏の終わりです。 出張が多いこともあり、レストラン(美術館もですが)に行く機会が減りましたが、報告していないお店もあるので思い出しながらアップします。 この日は会社で海外出張などでお世話になった方の送別会でした。 ■ お店情報 「イル・リストランテ・ネッラ・ペルゴラ (IL RISTORANTE NELLA PERGOLA)」 -- 住所 東京都渋谷区広尾3-2-13 -- 電話 03-5464-1288 -- 営業時間 [火~日] 18:00~22:30(L.O.) [土、日、祝] 12:00~13:30ランチあり -- 定休日 月曜日(祝日の場合は翌日) -- カード 可 -- テーブル6卓/お店の反対側に個室 ■ お店 恵比寿からタクシーで5分。広尾三丁目交差点のすぐ傍です。扉を開けるとレセプションがあり、荷物を預け、席に案内される。結構暗く設定されているが右の窓は目隠しがあり明るい道に面している。部屋の向こうの奥はテラスがあり植物がライトアップされている。 部屋の中央には10本くらいの管の先にススキを挿したオブジェがあり、それを囲むようにテーブルが6卓。全席2人席。白いクロスが掛けられた各テーブルにはキャンドルが揺らいで雰囲気もよい。 デートあるいは友人と静かに楽しむレストランである。実際カップルが4席、女性同士が2席であった。 ■ オーダー プリフィックス8,000円のみ。アンティパスト(前菜)、プリモ、セコンドを選ぶ。(ダブルクリックで拡大) アミューズ:二ンニクのソルベとトマトのジュレ、桜海老のココット 前菜:赤座海老のアンチョビ風味(+1,000円) プリモ:タラバガニと生ウニのキタッラ(+500円) セコンド:赤ムツのパレルモ風ガブリオさんのオレガノ風味(+500円) デザート:ティラミス 前菜:オーボリ(たまご茸)と仔牛フィレ肉のインサラータ(+1,000円) プリモ:サマーポルチニとサマートリフのトレネッテ(+1,000円) セコンド:茨城産ミルク仔鳩グレープフルーツとバローロビネガーのアブロドルチェ デザート:ドモーリのチョコレートとペッコリーノチーズとゲランドの塩の温かいトルタ エスプレッソ、グラッパ ■ ワイン等 食前酒: Vernaccia di Oristano, RESERVA 1990 DOC: Vernaccia di Oristano Region: Oristano, SARDEGNA Country: Italy Vintage: 1990 Ageing: 48 months Varietal: 100% Vernaccia 食事のワイン: Vodopivec, 2003 DOC: Vernaccia di Oristano Region: Friuli Venezia Giulia Country: Italy Vintage: 2003 Varietal: 100% Vitovska 「カルソ地区のズゴニーコにあるワイナリーは、ヴォドピーヴェッチ兄弟によって1997年よりワイン生産を開始。現在4.5ヘクタールの畑でカルソ土着のブドウであるヴィトフスカのみを栽培。自然や生態系に対して最大限の敬意を払うべく、畑では一切の化学的な薬剤を使用しない。ヘヘクタールあたり10000本という高密植の畑から、低収量だが凝縮度の高いブドウを生産。白ブドウながら7日間にわたる、温度管理などを一切行なわないマセレーションを行った後、皮と種を除き大樽へと移されそこで2年間熟成させる。その後ボトリングされたワインはさらに1年ほど寝かされ、出荷へと至る。」 (http://www.vinaiota.com/common/friuli/vodopivec.html) ■ 食事 食前酒はイタリアンシェリーという紹介にピンと来てオーダー。Vernaccia di Oristanoはアルコール度も高く(15%以上)、金色に輝き香が広がる。ドライではなかったが、舌の上で転がしながら楽しんだ。 メニューはプリフィックスと言うことであった。前菜、プリモ、セコンドを選ぶ。お魚とお肉をそれぞれ頼んで「勝手にシェア」することに。「シェア」と言ってもスタッフの反応は無かった。 アミューズ。ニンニクの二ンニクのソルベとトマトのジュレ。にんにくの香りがして少し驚くが滑らかな舌触りですっと入っていく。下には透明のトマトのジュレにトマトペーストが掛かっていてすっきり味である。 もうひとつのアミューズ。桜海老と鶉卵のクロスティーニ。というよりココットと言う感じ。クロスティーニなのだからパンは大きいのを添えてほしいと思う。これは桜海老の香りが勝負だが、海老の香りが浮いた感じを持った。 ワインは白ワインで辛口、Friuliでと言うことでお勧めを頂く。この葡萄は小規模にしか生産されていないようだ。金色に輝く、フルーティな香りが高い。味は直球で、口に広がる深みのある味わいが良い。しっかりしたワイン。 前菜1。赤座海老のアンチョビ風味。 スキャンピは大好物。結構立派な海老。縦に半分に切って焼いてアンチョビソースが掛けられている。身がプリプリで幸せを感じる。 前菜2。オーボリ(たまご茸)と仔牛フィレ肉のインサラータ。 インサラータはサラダのこと。円形の仔牛フィレ肉の上にオーボリのスライスがたっぷり載っている。オーボリの下にルッコラかな、上にアーモンドスライスとパルミジャーノチーズが載っている。 オーボリは初めて。表面が赤く内部は白の様で、料理の見かけは小さなりんごのスライスが載っているようだ。仔牛は生肉。生のキノコの独特の香りとさくさく感とアーモンドのカリカリ、生肉のもったりのハーモニー。 プリモ1:タラバガニと生ウニのキタッラ 美味しくて当たり前と言う組み合わせ。蟹も海胆もたっぷりで大満足。 プリモ2:サマーポルチニとサマートリフのトレネッテ トリフがこれでもかと惜しげもなく掛けられている。香りたっぷりである。ツルンとした生ポルチニと共に濃い味と食感を楽しんだ。 ここでオレンジソルベの口直しが入る。また、準備の要るものもあると言うことでここでデザートをオーダーを取りに来た。 セコンド1:赤ムツのパレルモ風ガブリオさんのオレガノ風味 パレルモ風の意味は知らない。お皿はパリッと皮を焼き上げてある赤ムツがポテトの上に載せられ、ムール貝、シシリアンルージュの焼いたものとズッキーニの花のフリットが添えられている。焼き加減はしっかりで皮のパリパリが美味しい。あっさりした魚とコッテリのムール貝と濃い味のシシリアンルージュで楽しむ。 セコンド2:茨城産ミルク仔鳩グレープフルーツとバローロビネガーのアブロドルチェ 甘いタレ(蜂蜜ベース?)に浸した仔鳩を焼いてある。ひとつは足先まである。アンディーブの上に2切れ、グレープフルーツと甘めのソースが掛かっている。歯でこそげながら骨までしゃぶってしまった(手を洗うお水付)。そばのお団子は鳩の内臓とポテトのコロッケである。 デザート1:ティラミス 薄いラングドシャーのようなものでマスカルポーネを挟んである。これにエスプレッソのグラニテを掛けながら食する。マスカルポーネをパリパリの食感と共に楽しんだ。 デザート2:ドモーリのチョコレートとペッコリーノチーズとゲランドの塩の温かいトルタ これは複雑なデザートだった。ペッコリーノチーズを使ったチョコレートケーキ。温かいせいかペッコリーノチーズを強く感じる。大好きなデザートになりそうである。 グラッパは白桃ベースといつもの熟成した茶色掛かったグラッパを選んだ。エスプレッソと共に楽しんだ。 ■ お値段 二人で43K円。プリフィックス8K円+2K円(一人)、ワインは12.5K円。イタリアンシェリー1.4K円/杯。10%サービス料。 ■ 感想 雰囲気、料理、サービスとも満足度を十分に得られる。特にデートには最高の舞台となる。ただし、男性には料理が物足りないかもしれない。 ダイニングルームの中心にある生花のオブジェを囲む適当に離れた6席と言うこじんまりした空間が心地よい。落ち着いた照明と駒沢通の喧騒をあまり意識しない静かな空間だ。 料理は東京イタリアンでありカップル・女性向けを意識したお店だ。フレンチのヌーベルキュジーンの影響も見られる。ガツンと言う感じではなく、丁寧に作られた繊細な料理であった。もう少し力強さがあってもいいかなと思う。 また、料理は材料に依存しており日本的でわかりやすい。ただ、少しメニューがちぐはぐに感じられ一本筋が通っていないような気がした。 前菜で選んだオーボリは食感、味、香りのハーモニーを楽しめた。今日の収穫。タラバ蟹や海胆、生ポルチにとトリフ等、「この素材」という料理であった。これに対し、メインはそれぞれ楽しめたが、もう少し太さ(しっかりさ)がほしいと感じた。 サービスはフロアに男女二人。フレンドリーで気持ちよい応対であった。ただ、メニュー選びでお勧めを聞いたときの答え「どれもおいしいですよ」はCS上よろしくない。客の様子や会話から客の求めている満足を満たすようにお勧めを答えるべきだろう。また、パンくずや芥子のみなどテーブルのゴミはこまめにとってほしい。 予約をすればおまかせ(10,000円)があるようだ。次回試してみたい。 レストラン一覧へ [Blog TOP]
by AT_fushigi
| 2008-08-25 15:49
| レストラン
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by AT_fushigi
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