今日のひとりDinnerのレストラン「Pergola Kaffee」に急ぎます。 グルメの国ベルギーでの食事を楽しみにしていました。出張週末旅行で来たBruggeもかつて栄えた都市、期待して事前調査して出かけました。 いろいろな意見はあるのでしょうが私はヨーロッパでは「Michelen Guide」を利用します。ただし、三つ星にはこだわりません。三つ星は4つのクライテリアを全部満たしたレストランですが、私にはそんなにゴージャスな部屋や膨大なワインリストは必要ありません。 ですから「マカロン」というマークで示される星は一つくらいが丁度いいと思っています。あと、私が注目するのは赤い色で示されるナイフとフォークのマーク、赤クーベルです。赤のクーベルは「Place with charm」と言う意味です。今注目のレストランと言うわけです。 Bruggeで中心から徒歩圏内で赤クーベルは2つのレストラン。三つ星レストラン「De Karmelit」と2つ赤クーベル「Pergola Kaffee」です。2つ赤クーベルは「Cofortable and pleasantrestaurant」だそうです。さらに、「Pergola Kaffee」には「Bib Gormand」(ビッブグルマン)と言われるミシュラン君(ビバンドム)の笑顔が着いています。これはお得なメニュー(コースのこと)のあるお店、たいていの場合Michelenでは星が取り難いビストロに多いようです。(ダブルクリックで拡大) 一方、「トラベルストーリー・アムステルダム、ブリュッセル、ブルージュ」(昭文社)のリストから「De Karmelit」以外に「Duc de Bourgogne」「Die Swaene」「Patrik-Devos Zilveren auw」に注目しました。「Pergola Kaffee」は記載されていませんでした。逆に「Duc de Bourgogne」「Die Swaene」は「Michelen Guide」にありませんでした。ちなみに「Duc de Bourgogne」は前回訪問時の十ン年前には3つ赤クーベルでした。 散策で「Duc de Bourgogne」「Die Swaene」を確認しましたが、「Die Swaene」のそばにあるはずの「Pergola Kaffee」がありません。閉店したのかとふと見上げて運河の対岸に「Pergola」の文字を見つけました。店が移転したのだろうと訪問し、スタッフと話しているうちに鼻が働いてきて、今日のDinnerはこのレストランに決めて19:30に予約しました。 さて、予約時間にレストランに到着しました。 ■ お店情報 「Pergola Kaffee」 -- 住所 Meestraat B, 8000-Brugge -- 電話 +32 (50) 44 76 50 -- 営業時間 [木~火ランチ] -- 定休日 火曜日Dinner、水曜日、1月の最後の3週間 -- カード 可 -- テーブル20席(?) ■ お店 レストランの入り口に「Die Swaene」の文字が。「Pergola Kaffee」はホテル「Die Swaene」が経営しているようだ。 「Pergola」は広尾の「イル・リストランテ・ネッラ・ペルゴラ」で食事をしたときに意味を調べた。「葡萄棚」が語源で、庭などに迫出した軒先の棚のことで、蔓が這う植物を絡ませ、夏は日光をさえぎる。「Pergola Kaffee」の「ペルゴラ」は写真の温室のようなガラス張りのレセプションの横にある。 レセプションを入ると奥へ、そして、驚いたことに地下に案内される。地下の部屋の窓の外は水面近く。つまり、お堀の壁に面しているのだ。 大人しい灯りのシャンデリアやテーブルのロウソクで灯された壁中にお酒やグラスなどが飾られている。奥の壁はガラスに囲まれたワインセラーが見える。 テーブルセットも素敵。先客は年を召したカップルだけ。午後8時頃から来客が増え、私の食事の終わりごろには満席になった。ホテル「Die Swaene」の宿泊客が多いのかもしれない。白状すると一人Dinnerは私だけ。 シャンペンを頼んで、メニューを選ぶ。ちょっと疲れを感じたので勧められるままに前菜、スープ、メインの組立てとし、全皿お魚を選んだ。スタッフから私もこの組合せが好きと言われた。 ワインもこの女性スタッフが「絶対これ」というワインのハーフボトルにした。 ■ 料理 Amuse:トマトガスパッチョ+パルミジャーノの泡、鮟鱇のフリット Homard tiede et anguille fumee du Oosterscheld, Escabeche d'orange et safran mousse des patates douces (東スヘルデ川(Oosterschelde)のオマール海老とウナギ、オレンジとサフランのエスカベーシュ、スイートポテトのムース) Consomme de tomates, tartare de coquilles et lomo rape (トマトスープ、ホタテのタルタルとgrated lomo添え) Grondin perlon saute, risotto de courge buttternut, vinaigrette a l'orange(ヒメジ(Red Mullet), バターナットカボチャ(butternut squash)のリゾット、オレンジのヴィネグレット)) ■ ワイン Vodopivec, 2003 by Cuvee Henry Type: Blanc Appellation: Bourgogne Vezelay Region: Bourgogne Country: France Vintage: 2006 Varietal: 100% Chardonnay ■ 食事 パンとバター、オリーブオイル。パンもバターも美味しい。 アミューズはガスパッチョと鮟鱇のフリット。一口グラスの中にトマトのガスパッチョと泡立てたパルミジャーノが2層になっている。スプーンが付いているのでこれで食べてもいいのだが、口につけて飲んでも美味しい。パルミジャーノの香りがしてガスパッチョが入ってくる。スタッフは食べ方はどちらでも良いと言っていた。鮟鱇のフリットは驚きは無いがドロッとしたバルサミコが添えられ普通に美味しかった。 ワイン。白のハーフボトル。帰国後調べたらVezelayはBourgogneのCotes de NuitsとChablisの間にあり、このワインはChablisのDomaine Raveneauのオーナーが作り手とのこと。しかもフルボトルが20EU以下で購買可能とお手ごろ値段。このためフランスで人気で海外に余り出回らないとのことだった。果物の香り高く華やかでしっかりしたボディのこくのあるワイン。今回の食事にピッタリマッチした。 前菜。和食の八寸のイメージと思われる。茹でたオマール海老は暖かく泡立てたバターソースが掛けられていた。これはオマール海老の旨さそのもの。淡くバターが利いている程度が丁度良い。エスカベーシュで口をリフレッシュして味わう。対角に鰻。皮を剥いでズバッと四角に切られたその身はちょっと違和感があるが、塩梅良く美味しく頂く。添えられたスイートポテトのムースは期待していた甘さはあまりない。なお、鰻とムースを結ぶ筋はお皿の模様、フォークでは剥げなかった。 スープはトマト味のコンソメ。中央にホタテのタルタル、ロモ(生ハム)のトッピング。スープにはエノキ茸が浮かんでいる。数口コンソメを味わって、タルタルを崩して頂く。コンソメは普通だがホタテのタルタルと頂くのは味、食感とも微妙であった。ロモの塩気はほど良かった。日本だけかと思っていたので瓶栽培のエノキ茸が意外な気がした。 ヒメジ(Red Mullet)のポワレ。Red Mulletは好きで良く選びます。3切れもあって結構なボリューム。焼き加減、パリパリ感、塩梅全て満足。ヒメジの下にはリゾット。バターナットカボチャというのははじめてかも。添えられたムール貝やオレンジヴィネグレット(ドレッシング)が複雑な味を形成。 カフェ。クッキー付き。 今日は気分が乗らず食後酒はパス。 食事中は男女二人のスタッフがフロアをこなしている。その俊敏な動きを時々感じるのも爽快。ワインも途切れることなくプロの仕事。 程よくお腹も満たされ、雰囲気も良く大満足で店を後に。 ■ 価格 一人で99EU。ワインはハーフボトルだが15EUとお得。 ■ 感想等 レストランはホテルのレストランだったのを2007年の秋に移転(開店)したようだ。「トラベルストーリー」がレストラン名を「Die Swaene」としている理由。レストランのパンフレットにはホテルの住所が記されていた。これで「Michelen Guide」が「Pergola Kaffee」の位置を「Die Swaene」の場所と同じ位置を示していたり理由がわかった(住所は改定されているのに)。 ベルギーフランドル地方の料理を予定していたが、このレストランに出会い新鋭のフレンチを味わうことができた。料理、ワイン、サービスとも満足した。価格もリーゾナブルでお勧めのレストラン。 なお、ホテル「Die Swaene」は予約が難しいホテルのようだ。今回も満室で断られた。もっとも、シーズンに宿泊3週間前の予約では... 次へ(出張週末旅行-世界遺産ブルージュ(V)-夜の街) [目次]
by AT_fushigi
| 2008-10-21 17:27
| ご挨拶・予定
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by AT_fushigi
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